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自分に合う治療

鍼灸で脳の血管障害(脳出血、脳塞栓など)による症状を治療されている中国で有名な教授の話を聞くことができたのですが、鍼灸治療は脳の血管障害に有効な結果を出しているということが分かりました。でもそれだけが分かったわけではありませんでした。中国で行っているその教授の治療の規模が国レベルであることにびっくり。つまり、国家レベルということは国から研究のためのお金が出て、何千人単位で鍼灸の研究ができるということです。こういう治療は結果が良いけど、これはあまり変わらないということも分かってきます。そうした研究結果によって、多くの人に有効な治療方法が分かってくる。ただし、有効という言葉の裏には「多くの人に効きますが、全員に効くわけではありません」という意味も含んでいます。有効という2753834595_c0396e2235_m言葉は薬や食品などにも当てはまり、万病に効く薬、みんなが好きな食べ物がないというのと同じです。最適なのはその人に合ったベストな治療をするということですが、なかなか難しいものです。薬にしろ、鍼灸にしろ、ほかの療法にしろ、試してみないと分からないところがありますね。まずは、よさそうだと思う治療をしばらく受けてみて自分の体の変化を追ってみることが大事かと思います。とにかく今まで接したことのない話が多かったので、中国名医からすごく良い刺激を受けました。有効性のある治療をベースにその人の状態に合わせてカスタマイズする微調整が必要なのでしょうね。さて、日本は脳卒中といった場合は、まず西洋医学の治療が第一選択肢になるかと思います。専門外来、チーム体制、有効な薬、レントゲン検査など患者さんに取って、今の状態から良い方向に回復できるノーハウや体制などが院内、学会、そして国レベルで整ってきているから日本において一番有効だといえます。中国、韓国は現代医学の医師以外に医師と同レベルの中医師、韓医師が対応する場合もあるかと思っています。急性期に西洋医学の治療と合わせて東洋医学の治療を行う。二大医学の併用治療といったところですかね。「チャングムの誓い」、「ホジュン」といったドラマに薬膳、鍼灸の話や治療が出てきても韓国ではなんら違和感を感じないのは、一般病院と同じくらい認知度があり、5447689452_286b332ed3_q昔から日常生活に深く浸透しているためなのです。日本のドラマに西洋医学がベースになっているものはたくさんありますが、鍼灸が出てきたことはおそらくないでしょうね。話が逸れてしまいましたが、私は自分が経験したことのないものを経験してきたことがある治療家の方から話を聞くと「こういう世界があるんだ。はじめてだ。」「こういう見方は今の治療と併用するとよさそう。」など、治療の考え方・バリエーションが増えると考えて積極的に外部の講演・セミナーに参加しています。なんといっても自分という井の中の蛙から、見たことのない外の世界がちょっとだけ覗ける気がするのです。学んだ内容を実際やってみると思っていたことと違うこともあるので、自分に合うものに工夫しながら挑戦し続けていきたいですね。

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