前回の続きですが、善光寺からの話でスタートを切りたいと思います。善光寺は数回来たことがありまして、一番印象に残るのは「お戒壇めぐり」です。今回はいかなかったのですが、階段で地下に行くと真っ暗です。ご本尊の下には極楽の錠前(じょうまえ)があり、触れると極楽浄土行きが約束されると言われています。(すごい)もう、ほんの少しの光もないのでどの辺りかもまったく分かりません。極楽浄土より明かりに満ちた陽の世界から真っ暗の陰の世界に入るといろんな感情が出てきます。不安や恐怖などstar warsでいうダークサイドの世界が一気に襲ってきます。そこに錠前という目標があれば人はそこに集中できるわけです。ましてや極楽が約束されたら不安や恐怖などいつの間にか消え去ってそれところじゃなくなるという。欲に弱い人間を逆手にとって、一寸先真っ暗の場合でも目標があれば前へ進めることを教えてくれている気もします。他にもいろんな解釈ができそうですが「お戒壇めぐり」はそのようなことを気づかせてくれるところです。あっ、ちょっと熱く語りましたかね?えーと、妻にとって今回、善光寺あたりに来たのは目的があったからで、ダライ・ラマ法王が来日の際、西方寺で大仏開眼式が行われたことを調べてきたようでした。善光寺から歩いて10分かからないくらいのところに西方寺がありました。時間的に閉まるちょっと前くらいでして、いそいで二尊極楽堂にいき、チベット大仏と壁にある菩薩画に手を合わせながら拝見いたしました。そうしたら、(最初は一般客と思いました)住職さんが「もしよかったら、本堂も見ていきませんか」と誘ってくださって、思わぬことにびっくりしました。天蓋(てんがい)、六道輪廻図、観経曼荼羅、そして砂曼荼羅(マンダラ)。写真がちょっと暗いので残念ですがきれいでした。そして、終わる時間なのに案内までしてくださってありがとうございました。